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2026年10月29日(木)
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【法人】ストレージ階層化|データの使用頻度に応じたストレージ配置

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【法人】ストレージ階層化|データの使用頻度に応じたストレージ配置

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その他
パソコンやNASは、日々多くのデータを保存しています。

特にビジネスで使用するNASなどでは、重要なデータも、ひとまず保存しておくというデータもまとめて保管しておく場合も多くあるでしょう。

一方、実際にデータを活用するには、迅速にデータの読み書きができなければビジネスに支障をきたしてしまう可能性があります。

この記事では、様々なデータを保管するNAS内で、データの重要度や価値を判定し最適な階層に必要なデータを配置する「階層化」について解説します。

主要ストレージの特性
パソコンやNASで使用されるストレージには、種類ごとに特徴があります。

ストレージとして採用される製品は、ほとんどがHDDまたはSSDです。

HDDは磁気ディスク(プラッタ)に磁性体を塗布してデータを記録し、磁気ヘッドが磁化の向きを読み取ることでデータを読み取ります。

HDDは長くストレージとして採用されてきた歴史があり、個人向けとしては低価格・大容量のストレージとして活用されてきました。

ただし、磁気ディスクの回転と磁気ヘッドの移動が生じる分、データの読み書き速度には限度があります。

HDDは主にSATAインターフェースで基盤と接続し使用しますが、過去にはIDEと呼ばれる規格や、エンタープライズ向けにはSASと呼ばれるやや高速なインターフェースもあります。

一方、SSDは磁気ではなく、フラッシュメモリーに情報を保存し、データの読み書きを行っています。

HDDと比較すると、プラッタや磁気ヘッドなどの駆動部品がないため、故障に強く、かつ高速でデータの読み書きができる点が特徴です。

一方、容量あたりの製品価格ではHDDよりも高額となることが多く、ユーザーはHDDとSSDを用途や容量ごとに使い分けている例もあります。

データ保存の効率性を高める「階層化」
様々なデータを日常的に保存するうえで、ストレージの選定は重要です。

高速なアクセスが必要となる場面、速度よりも大容量が必要となる場面など、データの種類によってもストレージ選定は頭を悩ませる部分でしょう。

そこで効率的にデータを保存・活用できるのが「階層化」と呼ばれる技術です。階層化技術に関して、以下の点を解説します。

・階層化(ティアリング)とは
・従来の階層化の課題
・SSDの普及がもたらした階層化のメリット

それぞれ具体的に見ていきましょう。

階層化(ティアリング)とは
階層化とは、データの特性に応じて保存するメディアを変える、という考え方・技術です。

大量のデータをアーカイブとして保存しておく場合には、速度はそれほど必要ありませんが、大容量を提供できるストレージが必要となります。

一方、データベースやアプリケーションなどは、大容量よりもアクセス速度を重視する場合もあるでしょう。

このように、「大容量だが低速」「小容量だが高速」などのそれぞれのストレージの特性に応じたデータを保存することを階層化と呼びます。

従来の階層化の課題
階層化という考え方・技術そのものは古くからあります。

しかし、従来の階層化は、手動あるいはツールを使ってデータの特性を分析・移動するなど、必ずしも効率的な階層化が実現できているわけではありませんでした。

また、ストレージ階層化が「ボリューム」単位で行われている点にも問題点がありました。

これは、従来の「ストレージ階層化」機能がファイルやブロック単位ではなく、論理ディスクとしての「ボリューム」単位であったために、ボリューム内の個々のデータのアクセス頻度・重要度に応じて階層を分けるという効率的な階層化の実現は難しいものでした。

SSDの普及がもたらした階層化のメリット
大容量のSSDが登場し、多くのユーザーが現実的に入手できるほどに普及したことは、ストレージ階層化が実現しやすくなったとも表現できます。

また、現代では階層化を自動で行う「自動階層化ツール」も登場しています。少容量のSSDと大容量のHDDを組み合わせたうえで、データのアクセス頻度・重要度に応じて自動的に最適なストレージ階層にデータを保存する運用が可能となりました。

つまり、アクセス頻度や重要度が高い(アクティブ)と判定されたデータは自動的にSSDなどで構成される上位階層に移動され、アクセス頻度が低い(非アクティブ)と判定されたデータは下位階層の大容量HDDに自動的に移動されます。

階層化を実現することで、ユーザーは、データがどの階層にあるかを意識することなく、快適にストレージ内のデータにアクセスできるのです。

各種の自動階層化ツール
パソコンのストレージや外付けストレージよりも大量のデータ・ファイルを保存することが多いNASにおいて、自動階層化は大きな意味を持ちます。

ここからは、様々な自動階層化ツールについて解説します。

・QNAP NASの「Qtier」
・ONTAPの「FabricPool」
・Dell EMCの「PowerScale」

それぞれ具体的に見ていきましょう。

QNAP NASの「Qtier」
「Qtier」は、QNAP NASで利用できるディスク自動階層化機能です。

NAS内のデータを、頻繁にアクセスのある「ホットデータ」と、アクセスが少ない「コールドデータ」に分類する機能があります。

さらに、ホットデータはNAS内の高性能ドライブに、コールドデータは低速なドライブに自動的に配置する機能を持っています。

QNAP NASでSSDなど高性能なドライブ(ディスク)と安価・大容量なHDDの両方を使用している場合などは、Qtierを使うことで効率的にデータの管理・運用が可能となるでしょう。

参考:Qtierとは何か?利用するメリット。Qtierを利用したストレージプールの作成手順


なお、QtierはQNAP NASのうち、OSとして「QTS」を採用しているモデルでのみ使用できます。

QuTS heroをOSとして採用しているモデルではサポートされていないため、該当モデルを利用している場合には注意が必要です。


NetAPP (ONTAP)の「FabricPool」
NetAPP(ONTAP)の「FabricPool」は、ポリシーに基づくブロック単位での自動階層化ソリューションです。

SSDを用いたフラッシュアグリゲートを上位階層、AWS S3などのオブジェクトストレージを下位階層としてティアリングします。

Qtierとの最大の違いは4KBブロックごとのアクセス頻度の監視です。
たとえば1つのファイルのうち一部ブロックだけをクラウドに移動し、残りをオンプレSSDに残すなど、粒度の高い階層化ができます。

なお、管理者や担当者は、ティアリングの実行頻度、条件などの制御をポリシーによって制御できます。

Dell Technologies PowerScaleの「SmartPools」
Dell PowerScaleで利用できる「SmartPools」は、FabricPoolと同様のポリシー主導型ティアリング機能です。

「PowerScale」は、旧Isilonアーキテクチャーをベースとして、複数のストレージノードを単一のファイルシステムとして構成するNASです。

SmartPoolsは、ストレージノードのモデル間(たとえば、高性能なオールフラッシュノードと大容量のアーカイブ向けノードなど)で、データのアクセス頻度・使用ポリシーに基づいて最適なノードへデータを自動的に再配置する機能を提供します。

この機能により、まるで異なる種類のストレージを組み合わせたNASのように、性能とコストのバランスを最適化できます。

まとめ
この記事では、ストレージ階層化について解説しました。ストレージ内のデータのアクセス頻度や重要度に応じて、配置する階層を変えて効率的にデータを活用できます。

NASで利用できるアプリケーションにより階層化が自動的に行えるモデルもあるため、異なる種類のディスクを組み合わせて利用しているNASユーザーは、この記事を参考にして、ストレージ階層化を検討してみてください。


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