NASはストレージ容量も大きく、社内やグループでのファイル共有が簡単に行える機器です。データへのアクセスはネットワーク経由となるためLANが必要ですが、無線LAN環境を導入できれば利用できる環境が広がり利便性が向上する可能性があります。
とはいえ、重要なデータやファイルを格納するNASではネットワークの利用にも注意が必要です。本記事では、NASで使われるネットワークや無線LANにつなぐ場合に注意したい点などについて紹介します。
NASと無線LANについて
NASはネットワークに接続して使用しますが、社内では有線LANが主流です。有線LANは通信品質が高く動作が安定しており、セキュリティ面でも強いことなど業務上のメリットが大きいと言えます。
しかしながら屋内配線に問題がある場合など、無線LANに接続できる環境が求められることも考えられます。
無線LANは、状況によって通信速度が不安定になるときがあり、セキュリティ対策も必要ですが、近年はWi-Fiが普及した環境が著しく、通信の高速化も進んでいるため有線接続と変わらない安定した通信規格で提供されてきていることも事実です。
そのため使う場所を選ばずに回線を接続できる、配線に悩む必要がないなど、ワイヤレスならではの利便性を活用できれば、活躍の幅を広げることができるでしょう。
また無線LANであればパソコンだけでなく、ストレージ容量の少ないスマートフォンやタブレットなどのファイルを格納しておく場所として使うことも可能です。
無線につなぐ場合の注意
NASの無線LAN接続を行う場合、互換性のあるUSB接続LANアダプターを使用するか、外付けHDDをNAS化する方法が考えられます。
USB無線LANアダプター無線LANアダプターとは、Wi-Fiに対応していない端末のUSBポートに挿して無線LANの接続を可能にするものです。これをNASに接続します。
無線LANでの接続になると、有線と比べて転送速度が劣る可能性がありますが、大容量のデータを高頻度でやりとりする、ということでなければUSB無線LANアダプターを使用できます。この場合、スマートフォンやタブレットでもアクセスできます。
値段も数千円で購入できるため手軽ですが、実際には社内で使用しているNASと互換性のあるUSB無線LANアダプターの数は限られており、特にNASメーカーの中でもQNAPはハードウェア性能が高く純正オプション以外は認識されません。
Synologyでは対応できるUSB無線LANアダプターがありますが、いずれにせよメーカーの公式サイトなどで互換性があるか確認してから購入するとよいでしょう。また、互換性が確認されていても動作が不安定になる可能性があることも認識しておきましょう。
外付けHDDの簡易NAS機能無線LANに接続できるもう一つの方法が外付けHDDのNAS化です。
外付けHDDは、USBケーブルなどを使ってパソコンなどの端末に接続するものですが、これを無線LANルーターに接続することでLANに接続できるすべてのパソコンやデジタル機器がNASにアクセス・共有できるようになります。
NASとして使用する場合は、必要となる容量も大きなものになるでしょう。そのため外付けHDDはNAS用の規格のものを使用するのが基本です。
機種や容量にもよりますが一般的に1TB~8TBなどで、容量が大きくなるほど値段も高くなり、金額も6TBで5万円前後となります。
イーサネットコンバータを利用する
NASを有線LANから無線LANにつなぐ場合には「イーサネットコンバータ」というネットワークを変換する機器が必要です。イーサネットコンバータはNASに限らずあらゆるデジタル機器の有線接続を変換できます。
利用方法は、まず外付けHDD、イーサネットコンバータを用意します。USB無線LANアダプターの場合はUSBコード、NAS用の外付けHDDの場合はLANケーブルも併せて用意しましょう。
外付けHDD、イーサネットコンバータをそれぞれLANケーブルを使ってルーターのUSBポートに差し込みます。
次はNASの初期設定です。HDDのフォーマットをルーターの管理画面から行います。ルーターのIPアドレスは192.168.1.1と設定されており、「http://192.168.0.1/」と入力すると管理画面を開くことができるので、手順に従いフォーマットを行いましょう。
フォーマットが完了したら、外付けHDDのセキュリティ設定を行います。ウイルス対策ソフト、ファイアウォールが機能しているか確認することが重要です。
というのも、無線LANに変換することでセキュリティインシデントのリスクが高まります。一般的にパソコンなどの端末、またはルーターのどちらかがウイルスの侵入経路になる可能性があるため、必ずウイルス対策を行いましょう。
その後、パソコンなどの端末からNAS化したHDDにアクセスします。パソコンのエクスプローラーからアドレス部分にルーターのIPアドレスを入力すると接続できます。
まとめ
NASに格納されるファイルやデータは、社内の重要な資産であることが多いため、無線化するときはセキュリティリスクも認識した上で行いましょう。
業務上安定した通信回線が求められる場合はやはり有線LANが強いと言えますが、現在は無線LANが主流になっていることから、今後NAS利用の対応として無線LAN接続も覚えておくことも大切です。
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